制御回路用電源モジュールの製作
- 1.はじめに
- 今回の第4期改修にて、念願の、二次電池による電源の搭載,及び正常動作に
成功しました。
- 2.これまでの電源
- これまでにも、幾つかの電源が使われてきました。
- 1)006Pマンガン/アルカリから 7805 により降圧。
- 2)単3*6本/006P NiCd/NiMH から 7805 により降圧。
- 3)単3マンガン/アルカリ*4本からダイオードにより降圧。
- 4)単3NiCd/NiMH*4本そのまま。
- 5)動力用電源より降圧,DC−DC。
- このうち、1) は難しい事は有りませんが、効率が50%程度で、寿命が短く、
一次電池です。2) も難しい事は有りませんし、効率も70%程度ですが、意外
に重くなります。また、3) も難しくはなく、効率も80%ですが、一次電池を
ばかすか使うのは耐えられません。4) などは、効率が非常に良く、しかも二次
電池ですが、充電直後と放電直前で、電圧が変動し、マージンぎりぎりかマージ
ンを越え(H8は平気だけれども)、しかも重いです。5) は電源が一本化出来、
しかも大した重量増加が無く、動力計の消費電力に比べれば制御系の消費電力は
微々たるもので、非常に理想に近いのですが、動力計の影響が制御系にもろに来
る危険性をはらんでいます。
- 今まで単4を誰も使わなかったのは、きっと充電器が無く、容量がまだまだ小
さかったからでしょう。
- 結局のところ、場合に応じて、以上のどれかを使うのが楽でしょうが、重量の
兼合いも有り、あえて新型の、「二次電池2本からの昇圧」を使用しました。
- 2.1.設計、製作
- 実物は、「MAX777を用いたステップアップ電源の製作」
Fire 著、です。その記事にて、製作,動作試験は終了しています。あとは、ロボ
ットに搭載しやすい様に作りなおし、実地試験です。
- コンデンサはMAX777の規格書での要求通り、高価なOSコンを使い、コ
イルは要求品が入手出来ないので、適当な物を使用しました。
- ロボットの場合、どこが異常か判らないのは恐いので、電池側と5V出力両方
にモニタLEDを付けました。消費電力をけちって、各7mA程度にし、消費電
力は約45mW(電池側20mA 程度)として有ります。
- 2.2.電池
- 使用する電池は、重量と容量の兼合いから、単4NiMHとし、探したところ、
手頃な物が見つかりました。
- TH−550AAA 単4NiMH
- 1.2V 550mAh 約12グラム
- 1本¥300−
- 値段も安めです。ただし、某秋月のジャンク放出品(新品だけれど)なので、
安定供給は望めませんが(2桁しか供給出来ないそうな)、2〜3セット、4〜
6本も有れば、十分でしょうから、問題有りません。
- 2.3.実地試験
- 電源基板,ロボット本体の改造終了後、動作確認をし、ロボットに搭載し実地
試験をしました。その間、実際に使う電池のための充電器の製作も平行して行い
ました。
- まずは、制御系だけをつなぎ、動力系を切り離して動作試験を行いました。
- 出力電圧:5.01V
- 出力電流:100(最低)〜200(最大)mA
- 標準150mA
- 入力電圧:2.5V(充電直後の電池)
- 入力電流:300〜350mA
- ただし、突入電流はもっと大きい。
- 余計な負荷:モニタLED、入力側で20mA相当
- 電源投入後の立ち上がり時間:2〜3秒
- 電源切断後の切断時間:5秒程度
-
- 効率:70%〜90%
- 推定活動時間:1時間半(550mAh電池にて)
- 出力と入力の電流は別々に測定したので、正確では有りませんし、効率は目安
となります。また、出力電流が最低値や最大値になることはまず有りません。設
計上の安全値です。
- 以上のように、おおよそ理想的な結果が得られ、また正常に動作しました。次
に、実際に動力系をつなぎ、動作試験をしましたが、これも問題無く、正常に動
作しました。
- また、実際のロボット相撲大会でも、正常に動作し、帰ってきてからも故障す
る事無く、正常動作しました。
- 2.4.問題点
- 実際に正常に動作し,故障する事無く、しかも軽量である事が確認されました
が、使用しているMAX777が入手不可能であると言う、非常に大きな、また
解決出来ない問題があります。今回は、ほとんど偶然、入手出来ましたが、今後
の入手は全く期待できません。
- また、非常に高価です。MAX777やOSコン、電池ケースやらコネクタま
で、全体で¥2000−程度かかっています。
- MAX777電源の首謀者 Fire こと黒田さんは、今度は二次電池1本から5
Vに昇圧できるMAXIMの石を見つけたそうですが、こちらも入手不可能です。
単5や単3 を使っても、30〜10分は行動可能で、おもしろそうでは有りま
すが。さて、今度は誰のロボットに積まれるのでしょう?
- 4.Fin
- 次、無い。……。
- また、気が向いたら、NEWたー君mk2関連のほめぱげを充実させるかもし
れません(多分しない)。
- Spechial Thanks to
- Fire 氏。
- 「うぼうぼ」こと、ubora 師匠
- 以下略 (^^;;汗
- 回路図(CE+LIB LZH 1KB)
- 回路図(PNG 4KB)
- 回路図(GIF 5KB)
- 執筆:
- 1995年5月某日〜1995年11月19日、
- 1996年8月15日〜1996年11月10日、
- 1996年11月14日〜1996年12月27日、
- 1997年9月8日〜9月14日〜10月11日、
- web 用に修正:1998年9月3日
Last modified on Fri,11 Sep,1998..
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