2曲目:
Serge Prokofiev : 「三つのオレンジへの恋」組曲
正直言って私はこの曲のことはほとんど知りません。家にあまり気に入った
演奏が無いのであまり聴いていなかったんです。
しかし、むかあし「マーチ」だけを怪しげなCDで聴いた時から
少なくともマーチに関してはずっとファンでした。
そのためこのコンサートは随分と楽しみにしていたのですが、
期待は決して裏切られませんでした。
ただ、やはりほとんど知らない曲なので「これは凄い!」とか「変だな」と
思った部分は色々ありましたがほとんど具体的には指摘できません。
いや、ほとんど具体的には思い出せません。
と云う訳で勝手知ったる「マーチ」についてのみ言及させてもらいます。
「マーチ」について
この曲はとにかく格好が良い小曲です。
その軽快で多少滑稽なメロディーをゲルギエフは特急のように速いテンポで
演奏してくれました。実にきびきびとしていてもたつかない。
そのため一層軽快に聞こえました。
また、この曲は後の方になるとしつこいくらいの強調の仕方で曲に重厚さ(迫力)が
与えられます。が、その時軽快さは失わないのです。
ゲルギエフにはそう云った演奏はお手の物ということなのでしょうか、
随分と格好良く演奏されていました。
珠玉はやはり最後です。この曲の最後は幾つかの段階を経る上昇音形の合奏です。
私はこの部分が好きでたまらないのです。
結局メロディーの軽快且つ重厚なノリのまま一気に最後まで演奏した時に
会場に残った残響の美しさはさすがは生演奏だ、と嬉しくなるほどでした。
<余談>
結局の所この組曲に関して思い出せることはマーチを除けば「面白かった」
位のものなんですよね。
面白かったのだからまあ良いけど、具体的に何がどうおもしろかったのかを
思い出せないと云うのは辛い物があります。
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