では、f(x)=exp(-x/5)sin(x) のグラフを作って見ましょう。 次のように入力します。
gnuplot> plot exp(-x/5)*sin(x)すると、ウインドウが開いて、Figure2.1のようなグラフが表示されます。
plotコマンドは実際にグラフを表示するコマンドです。使い方は、
plotです。expressionは、表示したいグラフの式です。変数はxを使います。 複数の式を同時に表示したい時は、カンマで区切って並べます。expression {, expression ... }
gnuplot> plot exp(-x/5)*sin(x),exp(-x/5)とすると、Figure2.2の様になります。
式の中では、多くの関数が使えます。その一部を掲げます。
gnuplot> help functionsとすると、全ての関数の説明をみる事ができます。
また、自分で関数を定義する事もできます。 例えば、f(x)=\sin(-x/2)を定義するには、
gnuplot> f(x)=sin(-x/2)とします。定義した関数は自由に使えます。例えば、
gnuplot> g(x)=exp(-x/5) gnuplot> f(x)=g(x)*sin(x) gnuplot> plot f(x),g(x),-g(x)とすれば、Figure2.3の様になります。
GNUPLOTで使える演算子の一例には、次のようなものがあります。
優先順位は上の方が強く同じ枠の中では同じ強さです。()を使えば優先順位を変更す る事ができます。 詳しくは
gnuplot> help operatorとしてください。
数値に続けて e または E、その後に整数の値を入力する事により、指数形式の値を指 定できます。 例えば、 1.6*10-19は、
1.6e-19または、
1.6E-19と入力します。
piは式中で使え、3.14159265358979 の値を持ちます。 また、自分で定数を定義する事もできます。例えば、
gnuplot> g0 = 9.8とすると、これ以降の式の中で 9.8 の代わりに g0 を使う事ができます。
printコマンドを使うと、GNUPLOT上で式を計算する事もできます。
print expression {, expression ...}expresseionには、plotコマンドと同様の式を指定できます。
GNUPLOTでは、内部的に整数と実数(浮動小数点実数)の2つのデータ型を使っている らしく、割算を表す / は、演算対象がともに整数の時、結果が整数に なってしまいます。たとえば、
gnuplot> print 1 / 3とすると、答が 0 になってしまいます。
これを避けるためには、
gnuplot> print 1. / 3または
gnuplot> print 1 / 3.のように、どちらか、あるいは両方に .(小数点)をつけて下さい。 GNUPLOTは 小数点がついていると実数として扱うようで、 答が 0.333333 と正しく表示されます。
もちろん、これは print コマンドだけでなく、plotコマンドや関数定義など、 すべての式で起きる現象です。